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本書における「出世」とは、立身出世のことではなく、「フレームから抜け出す」という意味。会社や社会など、従来の枠組みの外側に立ち、物事を観察する姿勢を指す。自分で新たなフレームを作ったり、誰かの生み出した新たなフレームの中へ移動することを意味するのではない。常にフレームの外側にいることこそが出世。
悩むこともあるが、人生の選択にベストな解決法などない。どんな出来事もよし悪しは置いておき、「出会ってしまった」という事実を前向きに捉えること。人生に「勝ち負け」はない。

機会と時間の配分は、人生の課題。何かを生み出すには自分の奥底に潜る時間が必要だが、潜って作って浮上するには時間必要。いろいろなことに手を出せば、その度に潜る時間が必要になり、思考の拡散と分断を余儀なくされる。
思考の分断は疲れる。楽しさと疲れの配分も、人生の課題。

「仮に今Aが正解でも、未来で正しくなくなるかもしれない。だから人にすすめられてAを選ぶ正解より、自分で仮にBを選択して失敗しても、自分で気づいてAを選び直すことができるタフさとバッファとその経験を持つことが正解ではないか」

誰かのおすすめばかりを選ぶと、「自分で選んで自分が失敗する」という経験ができず、自分の選択眼と洞察力を鍛える機会を逃してしまう。
事前に未来を予想して一喜一憂することにさほど意味はない。人生は「その瞬間にどう判断するか?」の瞬間の蓄積、「打ちたいところに打つ」は、まさにその瞬間の蓄積。